田んぼと花畑が、どこまでも南へつづいている。当別川が山のほうから石狩平野へと下りてきて、その流れに沿うように、稲作と花卉の農地がひろがっているんですよね。ロイズコンフェクトの工場がこのまちにあることも、なんだかふしぎでいいなあと思う。チョコレートが、田園のなかでつくられている。
スウェーデンヒルズの街並みに入ると、ちょっとだけ空気が変わる感じがします。1979年に計画された北欧風の住宅街で、緑の深さと建物の輪郭が、ふだんの北海道の郊外とはすこし違うんです。その一方で、1893年に創祀された西当別神社には俳人宮司の句碑があって、開拓のころから積み重なってきた時間が、ひっそりと境内に残っている。新しい街並みと古い碑が、同じ町のなかに並んでいるのが、当別のおもしろいところだと思います。
当別駅から札幌都心まで電車でつながっていて、北海道医療大学もあるから、まちには学生や研究者のふだんの暮らしもある。道民の森や当別ふくろう湖のほうへ足を向ければ、山間の自然がすぐそこにあって、散歩の先がいきなり深くなる。生花と米とチョコレートが共存しているこのまちは、なにかひとつの顔でまとめにくくて、それがかえって、長く居たくなる理由かもしれません。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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