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この場所の物語
糸満漁港の朝、水揚げされたばかりの魚が並ぶイマイユ市場は、那覇空港から車で35分とは思えないくらい、ふだんの生活の速さで動いているんですよね。サバニで南洋へ出た海人たちの末裔が今も漁をして、その魚が市場を通って、すぐそこの糸満市公設市場の店先に並ぶ、という流れがちゃんと残っている。
沖縄本島の南西端、琉球石灰岩の台地が海へ落ちるあたりに、具志川城跡がひっそり立っていて、12世紀から15世紀のグスクが断崖の上にあるのに、観光地然としていないのがいいんです。ひめゆり平和祈念資料館や沖縄県平和祈念資料館のある土地でもあって、沖縄戦の終戦地という事実が、暮らしの地面のすぐ下にある。
琉球ガラス村でガラスが吹かれるのを眺めたあと、道の駅いとまんで美らキャロットを買って帰るような、ゆるやかな一日の組み立てができる。那覇に近いのに、まだ漁業と農業と歴史が混在しているこの南部の感じ、すこしふしぎでいいなあ、と思うんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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