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この場所の物語
蕨駅の改札を出ると、すぐそこに暮らしが始まっているんですよね。イオンタウン蕨で買い物をして、夕方には和樂備神社のそばを通りすぎる、そういうふだんの動線が、この小さな市にはぎゅっと詰まっている。
中山道の宿場として人が行き交っていた頃の記憶は、宿場まつりや機まつりという祭りのかたちで、いまも年に一度、地面から浮かびあがってくるんです。長泉院に残る蕨宿の時の鐘も、機織り職人たちが暮らした町の厚みも、歩いていると少しずつ見えてくる。
平らな土地に、古い寺と新しい駅ビルと住宅とが、すこし窮屈そうに、でも仲よく並んでいる。蕨城址公園の土塁が残る公園のそばで、子どもが走っているのを見ると、ああ、ここはずっと人が住みつづけてきた場所なんだなあ、と思う。京浜東北線一本で都心に出られる立地で、それでもこの密度の濃さが、よそとはちょっとちがう手触りをつくっている。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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この場所の中身
この地に重なるもの
- 蕨
駅