ONSEN 北海道
阿寒湖温泉
Akanko Onsen
TOP420
温泉

湖のほとりに手をかざすと、ほんのりあたたかい湯気が指のあいだをすり抜けていくんです。阿寒湖温泉は「手湯」の発祥とされていて、ここでは湯にふれることが、あいさつみたいにふだんのことなんだなあ。単純泉と硫黄泉、ふたつの性格のちがう湯が南の畔にこんこんと湧いていて、浸かるたびにからだの力がすこしずつほどけていくのを感じるんです。

松浦武四郎がこの地を訪ねたのはずいぶん昔のことで、山浦旅館が湯宿の灯をともしたのもそこから何十年もあとのこと。時間がゆっくり積もる場所なんですよね。温泉街を歩くと、道内でいちばん大きなアイヌコタンがあって、ムックリの響きやことばが暮らしのなかにちゃんと息づいている。

訪日のひとにとっては、この土地でしか出会えない文化の手ざわりがあるんです。泊まる宿は大きなホテルから気軽な宿までいろいろ選べるけれど、長く暮らす拠点として考えると、ちょっとまだ観光の賑わいが先に立つかもしれない。それでも湖と湯と、ここにしかない時間の層は、何度でも帰りたくなるふしぎな引力を持っているんです。

基本情報
所在北海道

阿寒湖の南畔に広がる温泉街。北海道を代表する湯治場で、14の源泉を持ち、単純温泉と硫黄泉が湧出する。アイヌ文化の発信地として知られ、道内最大のアイヌコタンを中心に多くの観光施設が集中している。

地図
歴史
1859年松浦武四郎来訪, 1893年和人移住(ヒメマス採卵), 1897年硫黄採掘, 1902年山浦旅館開業, 1912年前田正名温泉旅館開設, 1934年国立公園指定, 1960年代観光ブーム, アイヌ文化継承
アクセス
釧路市街の北部に位置。国道240号でアクセス。遊覧船・高速艇で阿寒湖島部へ連絡。無料巡回バス『まりむ号』が温泉街内を運行。
この場所がある自治体
ONSEN 同じ県の、湯
MATSURI 近くの、祭り