温泉
この場所の物語
海を見ながら浸かる、というのはちょっとふしぎな体験なんです。湯のなかにいるのに、さらに大きな水の気配に包まれている。浜島温泉は、伊勢志摩の海沿いにそういう場所として生まれた温泉で、湧いたのは1985年のこと、ホテルニュー浜島が掘り当てたのがはじまりなんだなあ。
ナトリウム炭酸水素塩泉のやわらかい湯に、海からの風がすこし混じってくる。露天風呂から眺める景色は、ただ静かで、賑やかじゃない。長く泊まる人には、その静けさが日常になっていく感じがあるんです。生活の拠点として考えると、近鉄とバスを乗り継ぐ道のりが、ここの時間の流れを教えてくれる。
訪日客にとっては、伊勢志摩という海の固有名と、温泉という内陸的な文化が、海辺でひとつになっている場所として映るんじゃないかな。歩くと、湯と海がいつも近くにある。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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