温泉
この場所の物語
田んぼのなかに、ひっそりと湯けむりが立っている。そういう場所なんです、畑毛温泉は。源泉の温度はぬるめで、じわじわと体にしみこんでくる単純泉。ラドンも含まれていて、長く浸かっていてもふしぎなくらい疲れない。江戸の時代から湯治場として人々が集まってきた場所だから、「ゆっくりいてください」という時間の流れが、もうそこに根づいているんだなあ。
与謝野晶子も訪れたという記録が残っていて、文人たちがここで湯に浸かりながら何かを書いていたんだと思うと、すこしうれしくなります。7軒の旅館が田園のなかに散らばって、大仙家のような宿でのんびり泊まる時間は、多拠点で生きる人の「根っこ」になりそうです。
派手さのない土地だからこそ、歩くたびに素の景色が目に入ってくる。訪日客にとっては、日本のふだんの田舎の湯治文化を、ほぼそのまま体験できる場所です。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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