ONSEN 岩手県
松川温泉
Matsukawa Onsen
TIER2
温泉

ふだん目にする湯の色とは、ちょっとちがうんです。乳白色の硫黄泉が、原生林のなかで静かに湧いている。松川の最上流、その一番奥まったところに、ここの湯はあるんですよ。山伏がこの場所を見つけたのは遠いむかしのことで、それからずっと、湯は同じように白く濁りつづけているんだなあ。

宿は二軒だけ。峡雲荘と松川荘、それぞれに露天風呂があって、森の気配のなかで浸かる時間は、からだの奥のほうがほどけていくような感じがするんです。すこし歩けば、日本ではじめて商用の地熱発電がはじまった土地でもあって、大地のエネルギーがすぐそばにあることを、ふしぎなくらい肌で感じる。

長く泊まるなら、湯治場としての静けさがそのまま暮らしのリズムになっていくでしょう。多拠点で動く人には、この「なにもなさ」がかえって贅沢な拠点になるんです。はるばる海を越えてきた旅人には、落葉広葉樹の林と白い湯のとりあわせが、日本の山の奥にしかない手触りとして残るとおもいます。

基本情報
所在岩手県

岩手県八幡平市にある乳白色の硫黄泉。1743年の開湯と伝わり、十和田八幡平国立公園内の松川最上流部に位置する。神経痛やリューマチの効能で知られ、現在2軒の温泉宿が営業している。

地図
歴史
1711-1735年山伏伊藤西念発見, 1743年開湯, 1960年代国民宿舎指定, 日本初商用地熱発電所
アクセス
岩手県八幡平市松尾寄木。松川が流れ、登山道により姥倉山・三ツ石山などへのアクセスが可能。
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