温泉
この場所の物語
キャンパスのなかに、湯があった。それだけで、ちょっとふしぎな話なんです。群馬県高崎市にかつてあった三福温泉は、創造学園大学の敷地のなかに湧いていて、学生も職員も、そして一般のひとも、ふだんの暮らしのついでに浸かることができたんですね。
無色透明のメタ珪酸泉は、主張しすぎない静かな湯で、大学という場所の空気によく似ていたと思うんです。源泉の汲み取りまで開放していたというのも、なんだかおおらかで、うれしい。喫茶店やレストランも併設されていたから、歩いて立ち寄って、ゆっくり過ごせる場所だったんだなあ。
訪日客にとっては、大学と温泉が同居するという組み合わせ自体が、日本らしい発見だったでしょう。でも2012年、運営法人の不祥事によって閉じられてしまった。その湯の記憶だけが、高崎の平坦な街にそっと残っています。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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