温泉
この場所の物語
海の方から、潮のにおいがする。奥伊根温泉は、そういう場所なんです。日本海の港町・伊根のそばに湧くナトリウム-炭酸水素塩泉で、美肌の湯として知られているんだけど、それよりも、ここに流れている時間の遅さが、なんだかうれしい。油屋本館に泊まって、地魚料理をいただいて、湯に浸かる。
それだけのことが、ふしぎと深く体に沁みるんですよ。伊根の舟屋群がすぐそこにあって、歩くだけで海と暮らしが交差するような景色に出会えるんです。多拠点で生活したい人には、この静けさが生活拠点の素地になりそうだなあと思う。訪日客にとっては、舟屋という日本のどこにもない風景と、湯の時間が重なる固有性がある。
1994年開湯と歴史は浅いけれど、場所そのものが長い時間をかけてできている。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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