ONSEN
岐阜県
ローソク温泉
Rosoku Onsen
温泉
ローソクの火だけで夜をすごしていた、という話を聞いたとき、すこし胸がざわっとしました。1983年まで電気を引かなかったというんです。それが名前の由来で、今もその静けさがどこかに残っている気がするんですよ。岐阜県中津川市の山間にある「湯ノ島ラジウム鉱泉保養所」は、1軒だけぽつんとある療養の宿で、俗化を避けることをずっと守ってきた場所なんだなあ。
浸かるために来る、ただそれだけのために人が集まるんです。長く滞在する人にとっては、その徹底した静寂が、かえってじぶんの時間を取り戻させてくれるふしぎな場所になるんじゃないかと思います。生活の拠点というより、いちど立ち止まるための場所、という感じがする。
訪日客には、ローソクの灯と放射能泉という組み合わせの、日本らしい独特の時間感覚が伝わると思うんですよ。歩くというより、ここではじっと湯に委ねる、そういう旅があってもいいんです。
ONSEN
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