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この場所の物語
渡月橋を渡って雄島に入ると、波の音と松の影だけがしずかに残っているんですよね。約260の島々が浮かぶこの多島海は、平安の歌人たちもながめた景色で、いまも凝灰岩の白い肌と松の緑がぽつぽつと続いていきます。仙石線で仙台駅から四十分ほど、ふだんの街の感覚から海のほうへ、ゆるく繋がっているのがいいなあと思います。
瑞巌寺の境内には石斛の原株が守られていて、大淀三千風が庵をむすんだという雄島とあわせて、土地の文化がじっくり層になっているのを感じます。カキやアサリといった海の恵みが日々の食卓に近く、長く滞在しても飽きがこない手触りがあるんです。
リアス式海岸の溺れ谷に海水が入りこんでできた地形は、世界のどこにもないかたちで、はじめて訪れる人にはちょっとふしぎな光景に映ると思います。日本三景のひとつでありながら、観光地らしい賑わいの奥に、漁業の暮らしと寺の祈りが静かに同居している。そのバランスが、すこし長く居てみたくなる理由なのかもしれません。
松島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 玄海
- 波戸
- 松島
自然公園
漁港・港
離島