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この場所の物語
定期船が石巻港を離れて一時間、網地島という小さな島に降り立つと、漁港のまわりに猫がのんびり寝そべっているんですよね。黒潮のおかげで冬もそれほど冷え込まないらしく、空気がやわらかい。網地と長渡というふたつの集落のあいだを歩いていくと、海と畑と家のあいだに、ふしぎなくらいの静けさが横たわっているんです。
白浜海水浴場の砂は遠浅で、水の透き通り方がちょっと信じられないくらい。浜にはベーリングの銅像が立っていて、この島がかつて日露の交易に関わり、流刑地でもあったという来歴を、ぽつりと教えてくれます。ドワメキ崎の灯台まで歩けば、金華山が海の向こうに見える。
ふだんの暮らしを少しのあいだ、ここに置いてみる。鮎川港から二十分の船旅で日常から外れられるのは、多拠点で動いている人にもうれしい距離感だし、遠くから日本を訪ねてきた人にも、観光地化されていない素の島の手触りが残っている。漁の音と猫の足音くらいしか聞こえない時間が、たしかにあるんですよ。
網地島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 南三陸金華山
- 網地島
自然公園
離島