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この場所の物語
青いレモンの香りが、港の風に混じっている。上島町は瀬戸内海の芸予諸島に散らばる25の島々で、本土からは船でしか渡れず、生名島と広島の因島がわずか300mで向かい合っているんですよね。橋を渡れば弓削島、岩城島、佐島と島づたいに行けて、ふだんの暮らしと旅のさかいめが、すこし溶けているような感じがあります。
積善山の展望台から多島海を見おろすと、花崗岩の島影と海のあわいに、柑橘畑がぽつぽつと光っている。ライムやはっさく、みかんといった青い実の名前が、そのまま島の表情になっているんだなあ、と思います。いわぎ物産センターで島の品を眺めたり、ゆげ海の駅舎ふらっとに寄ったりすると、造船と漁の島の手ざわりが残っていることに気づきます。
夕方は菰隠温泉や潮湯で海水の湯につかり、インランド・シー・リゾート・フェスパの丘から瀬戸内を眺める。松原海岸の松林の静かさ、島四国の素朴な信仰の気配。長く滞在するほど、短く訪れるほど、それぞれの時間の長さで島が応えてくれる、そんなふしぎな町なんです。
弓削島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
自然公園