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この場所の物語
海底から隆起したという珊瑚礁の島が、いまも年に2mmずつ持ち上がっている、というのは、なんだかふしぎな話なんですよね。喜界島の地面そのものが、生きている貝殻や骨のかたまりで、白ゴマや花良治みかん、サトウキビが、その石灰岩の上でゆっくり育っている。百之台の展望台から海岸を見下ろすと、段丘というものの意味が、目でわかるようなぐあいなんです。
ハブがいない、という一点だけでも、この島の歩きやすさは違ってくる。県道619号で島をひとまわりできるくらいの大きさだから、長く滞在しても、ふだんの散歩の延長で島の輪郭をつかめてしまう。朝日酒造や喜界島酒造の黒糖焼酎、海ぶどう、島そら豆と、台所の道具がそのまま使える素材が並んでいるのも、暮らしの拠点として考えるときにはうれしいところです。
城久遺跡群のように、9世紀から15世紀の製鉄炉の跡がいくつも見つかっている島、というのは、外から訪ねてくる人にとってはすこし意外かもしれない。ペリーがクレオパトラ・アイランドと呼んだという話も、八月踊唄やシマ唄が今も歌われていることも、観光地という言葉ではうまく掬えない、島の素の表情なんだなあと思います。
喜界島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
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