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この場所の物語
竹芝から船で二時間半、調布から飛行機で三十分というぐあいに、東京のうちなのに海の向こうにある島なんですよね。羽伏浦海岸の白砂は、抗火石という流紋岩のかけらが波に磨かれてできたものだそうで、足元の砂を見ているだけで、この島が火山でできていることがじんわり伝わってきます。くさやや、あしたば、白いもに嶋自慢の焼酎と、食べものも飲みものもこの土地のものでひとそろい揃ってしまうのが、なんだかうれしい。
ふれあいバスは無料で、温泉も無料で、海沿いのキャンプ場まで無料というのは、ちょっとふしぎなぐあいです。短い滞在ならサーフィンや釣りに通うのもいいし、しばらく住むつもりで来るなら、ガラスアートセンターで新島ガラスを吹いてみる時間もとれる。前浜海岸の透明な水と、若郷の黒い砂浜とで、同じ島のなかに違う海が並んでいるのも、歩いて確かめる値打ちがあります。
江戸時代には流刑地で、向畑刑場跡には見返り柳がいまも供養されていて、海難法師の伝説も語り継がれている。観光地としての顔の裏に、こういう民話の層がちゃんと残っているのは、遠くから来た人にも、長く暮らす人にも、たぶん同じくらい気になることなんじゃないかなあと思うんです。
新島に泊まる
この場所の中身
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