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この場所の物語
フェリーで二十分の海の上、振り返れば高松港のサンポートが小さくなって、目の前には花崗岩の細長い島が近づいてくるんです。鷲ヶ峰とタカト山という二つの山が連なって、平らな土地のすくない、傾斜のうえに暮らしが乗っている島なんですね。冬の季節風を受けとめるための高石垣「オーテ」が段々畑のまわりに残っていて、ふだんの生活の知恵がそのまま景色になっているのが、いいなあと思うんです。
鬼ヶ島大洞窟は鷲ヶ峰の山頂近くにある長い人工の洞窟で、桃太郎の伝説と結びついている場所なんですよ。鷲ヶ峰展望台までのぼると、瀬戸内海の島々が三百六十度ぐるりと見えて、半農半漁という言葉の意味がすこしわかってくる気がします。鬼ヶ島おにの館でバスの券を買ったり、レンタサイクルでゆっくり島をめぐったり、鬼ヶ島海水浴場のそばを通ったり、そういうふつうの時間の積み重ねが、この島の手触りをかたちづくっているんだなあ。
過疎化しつつも、桜と水仙が季節ごとに咲く島で、女木島灯台がいまも海を照らしている。短く来てもいいし、しばらくいてもいい。瀬戸内海国立公園の中の、ちょっとふしぎな静けさのある場所なんです。
女木島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
- 女木島
自然公園
離島