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この場所の物語
港に降りると、ティラノサウルスの頭部のオブジェがこちらを見ているんですよね。御所浦港は、白亜紀の地層から本物の恐竜化石が出てきた島の、すこし不思議な玄関口なんです。御所浦白亜紀資料館をのぞいて、それから干潟のほうへ歩いていくと、漁師の島のふだんの気配にすっと戻る。八代海の凪いだ水面と、烏帽子漁港に並ぶ小さな船の影が、たんたんと続いていきます。
烏峠の展望デッキまで上がると、点在する島々が見渡せて、ああ、ここは八代海の真ん中なんだなあ、と体でわかる。三角港や本渡港、水俣港から定期船で渡ってくるしかない場所だから、着いた瞬間に、ふだんの時計の進み方がすこしずれるんです。
特産のオカミミガイのこと、毎年の島あじマラソンのこと、そういう小さな話題を島の人とぽつぽつ交わせるくらいの距離感がちょうどいい。化石と干潟と漁港が、ひとつの島のなかに並んで在る。すこしの滞在でも、長く通っても、いつ来てもこの島は、恐竜のロマンと漁師の手仕事を、同じ顔で見せてくれるんですよね。
御所浦島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 烏帽子
漁港・港