image · island × balanced (proxy)
この場所の物語
宝伝港から船で十分足らず、瀬戸内海に小さく浮かぶ犬島へ渡ると、花崗岩を切り出した跡の断崖や池沼が、ふしぎな景色をつくっているんですよね。かつて銅製錬と採石で栄えた島の遺構が、そのまま犬島精錬所美術館として息を吹き返している。歩いて回れるくらいの島に、これだけの時間が積み重なっているのは、すこし不思議な気持ちになります。
天満宮や山神社の小さなお社が、ふだんの島の暮らしの輪郭をしずかに残していて、産業の記憶とアートの間をつないでいる感じがするんです。犬島自然の家ではシーカヤックや天体観測ができたり、キャンプ場のテントサイトで一晩過ごせたりと、滞在のかたちにも幅がある。
温暖で風の少ない島で、定期船の本数もかぎられているから、行き来のリズムは自然とゆっくりになります。短く訪ねてもいいし、季節をまたいで通ってもいい。島の時間に合わせて、自分の時間を組み直してみたくなるんですよね。
犬島に泊まる