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この場所の物語
徳山港から船に揺られて十数キロ、南北に細長くのびる島影が見えてくる。大津島というこの場所には、太平洋戦争末期に人間魚雷「回天」の訓練基地が置かれていて、その遺構が今もそのまま海辺に残っているんです。回天記念館に立つと、石とコンクリートの厚みが、当時の空気をひんやりと伝えてくる。
島の暮らしを支えてきたのは、黒御影石の採石とウンシュウミカン、サツマイモ、スイカといった畑仕事。北に樺島、南に洲島、東に黒髪島を従えた地形のなかで、人の手が少しずつ動いてきたんだなあと思う。瀬戸内の島にしては観光地らしさがほとんどなく、ふだんの島の呼吸がそのまま続いている感じがします。
フェリーは一日七便、片道七百二十円。日帰りで歴史を訪ねることもできるし、しばらく島に身を置いて、石と海と畑の時間に付き合ってみるのもいい。短い滞在でも長い滞在でも、この島の静けさは同じ顔で迎えてくれる気がするんですよね。
大津島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
- 大津島
自然公園
離島