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この場所の物語
城ヶ岳という丘が、海の向こうから見るとほんとうに富士山みたいな形をしているんだそうで、島の人は「五島富士」と呼んでいるんですよね。本土から西へ五十キロ、五島列島のいちばん北にぽつんと浮かぶ宇久島は、火山が積み上げた丘陵のうえに地下水が豊かに通っていて、畑がよく育つ土地でもある。風があり、陽があり、その風と陽は今は風力発電や太陽光発電にも使われている、というのがちょっとおもしろい。
平家の落人がたどり着き、宇久氏の発祥の地になった、という伝説が暮らしのなかにふだんに息づいている島でもあるんです。五島崎の小さな岬に立つと、南には小値賀島や野崎島がうっすら見えて、ここが本土の延長ではなく、海の上の独立した暮らしの場なんだなあ、と感じる。佐世保という大きな町に属しながら、これだけ離れたところに、千七百人ぶんの日々がちゃんと続いている。そのぐあいが、すこし、ふしぎでいいなあと思うんですよね。
宇久島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 西海
自然公園