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この場所の物語
赤ハゲ山に登ると、牛や馬がのんびり草を食んでいて、その足元には名垣と呼ばれる石垣が、畑と放牧地を仕切るために二キロほど続いているんですよね。海のほうへ目をやると、知夫赤壁の断崖が南北に長く落ちこんでいて、島前カルデラの輪郭を、ふだんの風景として眺められる。隠岐諸島の西、島根で唯一の村にあたるのが、この知夫里島なんです。
野ダイコンが特産で、それをまつる野だいこん祭や、蛇巻き、皆一踊りといった行事が、いまも暮らしの拍子をつくっている。後醍醐天皇が泊まったと伝わる松養寺、大国主命を祀る一宮神社、お松橋の先の渡津神社と、小さな島のなかに歴史の手がかりがいくつも残っているのが、すこしふしぎなぐあいです。
七類港からフェリーで二時間ほどかかる距離は、ちょっと遠いけれど、そのぶん島に着いてからの時間の手触りが変わる。島留学で子どもが増えたという話もあって、人口の少ない村なのに、漁業や畜産のかたわらに、新しい暮らしの試みがすこしずつ重なっている。河井の湧き水で水を汲んで、村営バスで一周してみる、そんな過ごし方がしっくりくる島なんです。
知夫里島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 大山隠岐
- 知夫里島
自然公園
離島