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この場所の物語
高速船のデッキから安芸灘を眺めていると、倉橋島や江田島の影に囲まれて、柱島という小さな島がぽつんと浮かんでいるのが見えてくるんです。岩国港から一時間足らず、平日は三往復という船の便が、この島の時間の流れをそのまま教えてくれている気がします。金蔵山を背負った斜面には、みかんの木がならんでいて、漁と畑のあいだで暮らしが続いてきたんだなあ、と思うんですよね。
賀茂神社には十三もの末社があるそうで、ちいさな島に神さまがぎゅっと寄り集まっている、そのぐあいがすこしふしぎでいいんです。忽那七島水軍の時代から海の道の要であり、近代には連合艦隊の柱島泊地として戦艦陸奥が眠った海でもある、と聞くと、目の前の静かな波の下に、いくつもの層が重なっているのが分かります。
ふだんの暮らしの島でありながら、瀬戸内の交易史も近代史も足元に折りたたまれていて、何日か滞在して歩いてみたくなる手触りなんですよね。みかんを買い、神社をめぐり、港のベンチで本を開く。そんなゆっくりした時間の使い方が、この島にはよく似合うんだなあ、と思いました。
端島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
- 端島
- 柱島
- 端島
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