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この場所の物語
サンゴ礁が隆起してできた断崖の島、と聞くと、なんだかすこし身構えてしまうけれど、北大東島の手触りはもっと静かで、ふだんの生活の匂いがする。島のまわりをぐるりと囲む長幕という防風林が、外海の風からこの土地の暮らしをずっと守ってきたんだなあ、と思う。甘蔗畑がひろがる景色の足元には、かつてのリン鉱業の記憶が眠っていて、産業の島だった時間と、いまの自然保全の島である時間が、薄く重なっているようなぐあい。
沖縄本島から東へ360km、貨客船「だいとう」が頼りという距離感は、ちょっと旅程を組むだけでもふしぎな緊張がある。逆にいうと、いちど着いてしまえば日々のリズムはとてもゆっくりで、長く滞在するほどに島の輪郭がほどけてくるような感じがするんですよね。八丈島からの開拓団や社有島だった歴史を知ってから長幕の植物群落を歩くと、その固有さの意味が、少しずつ自分のものになっていく。
北大東島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 長幕崖壁及び崖錐の特殊植物群落
- 北大東島
文化財
離島