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この場所の物語
港から高速船で35分、フェリーなら一時間ほど海を渡ると、オンコの原生林にすっぽり包まれた島に降り立つことになります。日本海の西、面積わずか5km²ほどの焼尻島。漁村の家並みと、長らく島を支えてきた焼尻めん羊牧場の跡地が、ゆるやかな起伏の上に並んでいるんですよね。
旧小納家住宅をそのまま使った羽幌町焼尻郷土館に入ると、ニシン漁で栄えた頃の網元の暮らしぶりが、木の匂いごと残っていて、すこしふしぎな気持ちになります。1844年創建の厳島神社や、1808年に遭難した会津藩士の墓、それからラナルド・マクドナルドが上陸した記念碑まで、ちいさな島に時間の層がいくつも重なっているんです。
冬の北西風は強く、雪も多いそうですが、対馬海流のおかげで道北の内陸ほどは冷え込まないらしい。ふだんの買い物や仕事の場としてここを選ぶには、それなりの覚悟がいるのだろうけれど、海と森と歴史の手触りがこれだけ濃い場所は、そう多くない気がします。短い滞在でも、長くいてみる暮らしでも、海を渡ってきたという感覚が、ずっと身体の芯に残るんだなあ、と思うんですよね。
焼尻島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 暑寒別天売焼尻
- 焼尻島
自然公園
離島