2件の予定
桑名石取祭
音が、先に来る。 三重・桑名。八月最初の日曜、春日神社の門前に、最大四十台の祭車が集まる。三輪の車体に、山形十二張の提灯。後ろには鉦と大太鼓。それを、いっせいに打ち鳴らす。 「…
音が、先に来る。
三重・桑名。八月最初の日曜、春日神社の門前に、最大四十台の祭車が集まる。三輪の車体に、山形十二張の提灯。後ろには鉦と大太鼓。それを、いっせいに打ち鳴らす。
「日本一やかましい祭り」と呼ばれる。天下の奇祭とも。前夜の試楽、午前零時。宮司の神楽太鼓を合図に、四十台がいっせいに叩き出す。真夜中の桑名が、音で満ちる。
起源は、石にある。春日神社の比与利祭で、町屋川まで祭場用の石を取りに行った。その道中、笛を吹き、唄をうたった。石を取る――だから、石取祭。
本楽の日、祭車は旧東海道を巡行し、春日神社へ向かう。荒々しく、勇ましい。彫刻には立川和四郎、飾り物には高村光雲の名も。町ぐるみの、一年でいちばんの娯楽。
国の重要無形民俗文化財。ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つ。
行くなら、耳で聴く祭りだと思って行く。午前零時の叩き出しに間に合えば、桑名の夏の芯に触れる。八月の夜は暑い。水を持って。
なばなの里イルミネーション
半年、灯りつづける光。 三重・桑名、なばなの里。 秋のなかばから初夏の手前まで。 数百万球のLEDが、花のテーマパークを夜ごと光に変える。 日本最大級のイルミネーション。 名物…
半年、灯りつづける光。
三重・桑名、なばなの里。
秋のなかばから初夏の手前まで。
数百万球のLEDが、花のテーマパークを夜ごと光に変える。
日本最大級のイルミネーション。
名物は「光のトンネル」。
全長200メートル、電球の花のアーチをくぐる。
そして年ごとにテーマが変わるメイン会場。
富士山、オーロラ、海。
光で風景を描く、巨大な動く絵画。
もともとは花の里。
昼はベゴニアガーデン、梅、しだれ桜、チューリップ。
夜のために来て、昼に驚く人も多い。
長島温泉、アウトレットが隣接。
名古屋駅から直行バスで50分ほど。
里の中央には展望台「アイランド富士」。
地上45メートルまでゆっくり上がり、
光の全景を、上から見下ろす。
水上イルミネーションは、池を鏡にして光を倍にする。
入場券には園内で使える金券付き。
夕食は、里のなかで済ませられる。
点灯は日没から。
冬の澄んだ日がいちばん光が冴える。
花と光を、一日で両方。
蛤の貝殻を焼いて作る貝灰が、この土地の職人仕事の長さを、ひとつの素材で教えてくれるんです。木曽三川の河口に開いた水郷の地で、桑名鋳物や桑名萬古焼が今も生きているのは、川と海と山がちょうどいいぐあいに重なった場所だったからかもしれない。
九華公園のあたりを散歩すると、桑名城址の石垣と、つつじと、金魚祭の残り香みたいなものが、ふだんの公園の顔に混じっているんですよね。諸戸氏庭園の琵琶湖を模した池庭を一周して、桑名市博物館で連鶴折りのことを少し知って、そういうちょっとした時間の積み重ねが、ここでの暮らしになっていく気がする。名古屋まで近いのに、水郷地帯の空気がちゃんと残っていて、それがいいなあと思うんです。
多度大社の上げ馬神事や、春日神社を中心に繰り広げられる石取祭は、この土地の人たちが長く守ってきたものの、ごく一部なんだろうなあ、と感じる。焼き蛤をひとつ食べるだけで、伊勢湾と川と人の仕事が、ひとくちにまとまってくる。はじめて来た人にも、何年もいる人にも、桑名はそういう手がかりをたくさん持っている場所なんです。
三重県桑名市に泊まる
この地に重なるもの
- 旧諸戸氏庭園
- 諸戸氏庭園
- 多度のイヌナシ自生地
- 諸戸家住宅
- 諸戸家住宅
- 諸戸家住宅
- 諸戸家住宅
- 諸戸家住宅
- 諸戸家住宅
- 旧諸戸家住宅(三重県桑名市)
- 旧諸戸家住宅(三重県桑名市)
- 多度温泉
- 桑名温泉
- 桑名
- 桑名
- 桑名
- 西桑名
- 近鉄長島
- 益生
- 多度
- 星川
- 長島
- 下深谷
- 七和
- 馬道
- 蓮花寺
- 播磨
- 下野代
- 在良
- 西別所
- 伊曾島