ONSEN
山形県
りんご温泉
Ringo Onsen
温泉
湯船に浮かぶりんごが、ぷかぷかと小さく揺れているんです。山形の朝日町、小高い山の中腹にあるりんご温泉は、モール泉のやわらかな湯にりんごを浮かべるという、ちょっとふしぎなことをしている場所なんですよ。無袋ふじ発祥の地として果樹とともに歩んできたこの町が、農協の手で湯の場をつくったのが始まりだったそうです。
浸かっていると、肌にふれる湯のとろみと、ほのかな果実の香りがまじって、ふだんの入浴とはすこし違う時間が流れるんだなあ。日帰りの施設だから、泊まるというよりも「通う」という暮らし方がしっくりくる。長く滞在するなら、道の駅あさひまちで地のものを手に取りながら、この湯に何度も足を運ぶような日々がいいんです。
りんご資料館を歩くと、果実ひとつに注がれてきた土地の時間がじんわり伝わってきます。訪日の旅人には、温泉と農の暮らしがこんなふうに溶け合う場所は、なかなか出会えないものだと思うんですよ。
ONSEN
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