ONSEN
福岡県
所田温泉
Tokoroda Onsen
温泉
炭坑を掘り進めていたら、湯が出た。そういう話なんです。大正のころ、貝島炭砿の試掘中に地面の奥から湧き出したこの湯が、所田温泉のはじまりなんだなあ。放射能泉という、すこし珍しい性格の湯で、かつては炭鉱で働く人たちが疲れた体を沈めに来ていたんです。
いまは宮若市社会福祉センターの共同浴場として、地元の暮らしをそっと支えています。浸かるというより、通う場所に近い。そういう湯の使い方が、ここには根づいているんです。歩いてみると、観光地らしい賑わいはなく、ふだんの時間がゆっくり流れているのを感じます。
長く滞在したい人には、そのひそやかさがうれしいかもしれない。生活拠点として考えるなら、福岡市や直方からバスでつながっているのも、ちょっと心強い。訪日客には、炭鉱の記憶と湯が一本の線でつながっている、この土地にしかない時間の重なりを感じてほしいんです。
ONSEN
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