鍋・汁
石川県 輪島市
いしる鍋
さちとあじ · FOOD & DRINK
鰯や烏賊の魚醤で仕立てる鍋。匂いは強く、味は深い。
この場所の物語
数年かけた液体が、ひと晩の鍋に落とされるんですよね。いしるというのは、能登の魚醤です。魚汁と書いて、うおしると読みます。それが訛ったのだとされていて、いしり、よしると呼ぶ地域もあります。石川県の輪島や珠洲で作られてきました。
おもな原料はするめいかの内臓ですが、土地によっては真鰯や潤目鰯、鯖や鯵も使います。そこへ自然の塩を加えて塩漬けにして、数年ほど発酵させ、熟成させるんですよ。いつから作られていたかに定説はありませんが、少なくとも1700年代にはあったとされます。
独特の癖と匂いがあって、魚介の旨みが濃く溶け込んでいます。色は濃い琥珀で、醤油ほど澄んではいません。鍋にするときは、旬の魚介と野菜を、出汁といしると一緒に煮ます。入れすぎると、ほかの味が全部そこへ持っていかれるんですよ。旬は11月から2月にかけての、寒いあいだです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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