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この場所の物語
大潮の干潮どきに現れる百合ヶ浜の砂をすくうと、星のかたちの粒が指のあいだに残るんだそうです。珊瑚礁にすっぽり囲まれた島で、礁の内側は水深二、三メートルのおだやかな浅瀬がひろがっている。沖縄本島まで百キロちょっと、鹿児島市までは五百キロ以上。県境の感覚が、ふだんとはすこし違うふうに溶けているんですよね。
黒糖焼酎の有泉や、海洋深層水からつくる塩「ましゅ」、きび酢にもずくそば。サトウキビ畑のあいだを歩いて、与論民俗村で芭蕉布の工房をのぞき、地主神社や琴平神社のまわりで島の信仰のかたちにふれる。十五夜踊りや、ヨロンマラソンのような行事が、暮らしのリズムにそっと組み込まれている。
寺崎海岸で夕方の光を浴びて、兼母海岸で陽が落ちるのを見届ける、そんな一日のすごし方がふつうに成り立つんです。短い旅でも、しばらく住んでみても、遠くから来てみても、それぞれのぐあいで島の手触りはちゃんと残るんだなあ、と思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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この場所の中身
島の上にあるもの
- 与論島
離島