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西条酒まつり
白い壁と、赤い煙突。 西条、酒蔵通り。七つの蔵が、数百メートルのあいだに並ぶ。灘、伏見とならぶ、日本三大銘醸地のひとつ。なまこ壁の蔵が続き、煙突に蔵の名が白く染め抜かれている。西条…
白い壁と、赤い煙突。
西条、酒蔵通り。七つの蔵が、数百メートルのあいだに並ぶ。灘、伏見とならぶ、日本三大銘醸地のひとつ。なまこ壁の蔵が続き、煙突に蔵の名が白く染め抜かれている。西条の水は、軟水。やわらかな酒になる。
十月、酒まつり。蔵が一斉に開く。仕込み水の井戸が公開され、ふだん入れない蔵の奥まで歩ける。全国の酒、千種類以上が一か所に集まる。利き酒に、一日では足りない。
名物は、美酒鍋。酒で煮込む、蔵人のまかない料理。鶏と野菜を、塩と胡椒と、たっぷりの酒で。酒で煮ると、肉がやわらかくなる。
町じゅうが、ほんのり酒の匂い。蔵元の前で、人が立ち飲みする。下戸でも、たぶん楽しい。秋の、酔った町。
酒蔵通りの白壁と赤瓦が、西条の空に静かに並んでいるんですよね。灘・伏見と肩を並べる酒処として、江戸の時代から米と水がここに集まってきた。その蓄積が、まちのあちこちにすこし古い空気として残っていて、歩きながらふだんとちがう呼吸ができる気がします。
広島大学の移転によって学園都市としての顔も育ち、酒類総合研究所が東京からこの地を選んだことも、なんだか土地の底力を物語っているなあと思います。研究者も醸造家も、同じ盆地の空気を吸いながら暮らしているというのが、東広島のおもしろいところです。新幹線の東広島駅もあって、広島市街へも出やすい。日々の動線をそこに置いてみると、意外にのびのびした暮らしが組み立てられるんです。
安芸津のカキや赤煉瓦、竹林寺の本堂、旧木原家住宅の四天柱式の柱——そういうものが、観光の文脈とは少しずれたところに、ふつうにある。「酒まつり」の10月だけでなく、静かな季節に訪れると、西条盆地の地形そのものがじんわり見えてくるんです。
広島県東広島市に泊まる
この地に重なるもの
- 三ツ城古墳
- 安芸国分寺跡
- 西条酒蔵群
- 鏡山城跡
- 福成寺本堂内厨子及び須弥壇
- 竹林寺本堂
- 旧木原家住宅(広島県賀茂郡高屋町)
- 瀬戸内海
- 東広島
- 西条
- 西高屋
- 八本松
- 寺家
- 白市
- 河内
- 安芸津
- 風早
- 入野