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石岡のおまつり
獅子が、町を練る。 茨城・石岡。九月、敬老の日をしめくくりに、三日間の祭りが立つ。正式には、常陸國總社宮の例大祭。地元では「石岡のおまつり」。関東三大祭の一つに数えられる。 見…
獅子が、町を練る。
茨城・石岡。九月、敬老の日をしめくくりに、三日間の祭りが立つ。正式には、常陸國總社宮の例大祭。地元では「石岡のおまつり」。関東三大祭の一つに数えられる。
見どころは、三つ。まず、十六菊花紋をあしらった格式高い大神輿。次に、山車。屋根のない二、三階建ての上に、約二メートルの人形が立つ。全長は五メートルを超える。人形は日本神話や歴史上の人物をかたどり、上下に動く仕掛けがある。山車は回転する。前面の舞台では、おかめやひょっとこが踊る。
そして、幌獅子。石岡の獅子は、小屋のような胴に人が入り、町を練り歩く。その数、三十二台。勇壮な巡行が、町を埋める。
はじまりは、延享年間――一七四〇年代の奉納相撲。三百年近い歴史がある。約五十万人が訪れる。
「正月や盆には帰らなくても、祭りには帰る」。石岡の人は、そう言うという。町の一年が、この三日間に向かって動いている。秋の常陸路を、獅子と山車が満たす。
奈良時代からの国府の記憶が、ふだんの道のそこここに残っているんですよね。常陸国分寺の礎石を踏むような感覚で、石岡駅から歩いていると、1895年開業の駅舎も含めて、この町がどれだけ長い時間を重ねてきたかが、じわっと伝わってきます。
毎年9月の常陸國總社宮例大祭は、関東三大祭のひとつで、町全体がそのお祭りのために動いているような空気になるんです。染谷十二座神楽や石岡盆踊りも、ふだんの暮らしのすぐそばにあって、伝統芸能が博物館の中にしまわれていない、というのがいいなあと思います。
西の加波山地から霞ヶ浦の水面まで、盆地をすっぽり包むような地形の中で、献上富有柿や栗が育ち、ダチョウ王国という、ちょっとおどろくような施設もある。スカイスポーツの拠点でもあって、空の使い方まで多様なんですよ。茨城空港への連絡バスもあるから、国外からも、常磐線の一本でも、たどり着きやすい。長くいればいるほど、この土地の時間の層が、すこしずつ見えてくる気がします。
茨城県石岡市に泊まる
この地に重なるもの
- 常陸国分寺跡
- 常陸国分尼寺跡
- 佐久良東雄旧宅
- 常陸国府跡
- 瓦塚窯跡
- 舟塚山古墳
- 善光寺楼門
- 水郷筑波
- 石岡
- 高浜