浄法寺塗の椀を手に取ると、漆の重さが手のひらにやさしく乗ってくるんです。その漆を作り続けてきた土地が、奥羽山脈と北上山地のあいだに、ひっそりと、でもしっかりと、あるんですよね。馬淵川と安比川が盆地を縁取り、山林が面積の大半を占めるこの場所は、滴生舎で浄法寺塗を眺めながら過ごすような、ふだんの時間の密度がちょっと違う。
天台寺は奈良時代に開かれたお寺で、あじさいの季節には境内がやわらかな色に包まれるんですが、それ以外の日も、ひとけの少ない参道をひとりで歩くだけで、ずいぶんとおだやかな気持ちになれます。九戸城跡には東北でも古い部類に入る石垣が残っていて、九戸政実の乱という歴史の重さを、石の積み方から感じ取れるのがいいんですよね。東北新幹線の二戸駅があるから、仙台や東京との往き来は思ったより軽やかで、山の中にいながら遠くとつながっている、そのぐあいがちょうどいい。
金田一温泉は国民保養温泉地に指定されていて、天台の湯などの施設でひと息つけます。稲庭岳や折爪岳にはキャンプ場があって、道具を持ち込んでしばらく山のそばで暮らしてみる、そういう使い方もできる土地なんです。冬の雪深さも含めて、この場所の手触りは、やわらかさと硬さが同居していて、それがなんだかふしぎでいいなあ、と思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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この地に重なるもの
市内に2館。市役所から25km以内に7館。
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距離は役所からの直線距離です。各館のサイトは2026年9月に確かめています。
- 九戸城跡
- 浪打峠の交叉層
- 天台寺
- 天台寺
- 稲庭岳
- 折爪岳
- 二戸
- 二戸
- 斗米
- 金田一温泉