祭事
能登かき祭り
Noto Oyster Festival
祭事 · Festival
冬の海から、牡蠣が上がる。
能登、穴水。内海の、静かな湾。波が穏やかで、プランクトンが豊か。牡蠣が、ゆっくり身を太らせる。外海の荒さがない。だから、まろやか。一年かけて、ようやく食べごろ。
二月、かき祭り。炭火に網をのせ、殻ごと焼く。蒸気が上がり、殻が、ぱかりと開く。そのまま、熱いのをすする。海の味が、濃い。生でも、蒸しでも、フライでも。汁が、口いっぱいに広がる。殻をむく手が、止まらない。
寒いほど、牡蠣は甘い。雪の降る日が、いちばんうまい、と地元は言う。
震災に遭った土地でもある。湾も、養殖筏も、傷ついた。それでも海は戻り、牡蠣はまた育つ。焼いて、食べる。冬の、当たり前の景色として。
ONSEN
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