温泉
この場所の物語
水が落ちる音が、ずっと聞こえているんです。一歩、また一歩と渓谷の道を歩くたび、その音の質がすこしずつ変わっていく。短い距離のなかに七つの滝がならぶという、ちょっとふしぎな地形がここにはあって、湯もまたその水の流れに寄り添うように湧いているんですよ。
天城荘さんでは、大きな滝をまるごと眺めながら浸かる露天があって、湯と滝の境目がわからなくなるような時間を過ごすんです。アルカリのやわらかな湯は、肌にすうっとなじむ感じなんだなあ。長く泊まるなら、宿も飲食の店もほどよい数だけあるのが、かえってここでは心地いい。
暮らすように滞在して、毎日ちがう滝の表情を見に行く、そういう日々がふつうに成り立つ場所なんです。川端康成が物語の舞台にした道筋をたどれば、訪日の旅人にとっても、日本の文学と地形がひとつに重なる体験になる。バスでしか来られないという不便さが、この谷の時間をゆっくりにしてくれているんだなあ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
※上記リンク経由のご予約はAURAの運営を支えます(料金は変わりません)
まわりを読む