祭事
山鹿灯籠まつり
Yamaga Lantern Festival
祭事 · Festival
頭の上に、和紙の灯りがともる。
熊本・山鹿。木も釘も金具も使わず、和紙と少しの糊だけで組まれた金灯籠。柱も障子の桟も中は空洞で、驚くほど軽い。一人前の灯籠師になるのに、十年かかるという。その灯籠を頭に掲げ、揃いの浴衣の女性が、千人で舞う。
「よへほ節」の、ゆったりした調べ。浴衣の列が、ひとつの呼吸でうねる。派手ではない。むしろ静かな祭りだ。だからこそ、闇のなかで揺れる金色の灯が、いつまでも心に残る。
起源は、深い霧に行く手を阻まれた景行天皇を、里人が松明を掲げて迎えたことだという。以来、灯火を献じる祭りになった。火が、祈りであり、もてなしだった頃の記憶。
初日の夜は菊池川の花火。二日目の夜は千人灯籠踊り。古い豊前街道の町並みが、千の灯にしずむ二日間。山鹿の夏は、声高ではなく、静かに光る。
ONSEN
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