魚介の料理
福島県 郡山市
鯉の甘露煮
さちとあじ · FOOD & DRINK
海の遠い土地で育てた鯉を甘辛く煮る。骨まで柔らかくする。
この場所の物語
湖の水を引いた工事が、食卓のほうまで届いています。郡山で鯉を飼うようになったのには、水の話が先にありました。明治になって、猪苗代湖から水を引きます。安積疏水と呼ばれる、その水路の工事は国の事業でした。その灌漑の溜池で、士族たちが鯉の養殖を始めたんですよ。
鯉を選んだ理由は、もう1つありました。このあたりは養蚕が盛んで、鯉の餌になる蚕の蛹が手に入りやすかったのです。水と餌が揃って、作る量が増えていきました。猪苗代湖の水で育った鯉は、泥の臭みがほとんどありません。山形や秋田、長野へも出しています。
甘露煮は、砂糖と水飴と醤油と酒で、甘辛く煮込みます。臭みを感じさせずに、旨みのほうを引き出す。ひと晩置いて、翌日に温め直すと、さらに味がしみるのだそうです。もとは、ハレの日にだけ出る食事でした。いまは通年、店でも宿でも出てきます。正月には、まるごと1本を皿に載せて出す家もあるそうです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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