漬物・発酵
長野県 野沢温泉村
野沢菜漬け
さちとあじ · FOOD & DRINK
大きな菜を丸ごと塩で漬ける。漬かりが進むと色が変わり、味も酸に寄っていく。
この場所の物語
菜の名は土地の名で、その土地の名は温泉の名です。菜は、刻まずに丸ごと漬けていきます。畑で根の蕪を切り落として、そのまま大きな木の桶へ入れるんですよ。大きいものだと、丈が1メートルちかくあります。洗う場所というのが、なんと村の共同浴場のお湯なんですよ。
この仕事を、お菜洗いと呼ぶそうです。温泉の湯で洗ってから漬けるので、菜に湯の香りが移るのだそうです。雪の降る前の、10月から12月にかけての仕事になります。浅漬けのほうは、緑のままです。乳酸の発酵が進んだ本漬けのほうは、飴色に変わっていきます。浅いものと深いもので、別の漬物のように見えます。
同じ菜が、置いた時間で色も味も別のものになるんですよ。寒い土地なので発酵はゆっくり進み、匂いも強くなりません。1756年、野沢温泉の健命寺の住職が京都へ遊学しました。そこから天王寺蕪の種を持ち帰り、その子孫が野沢菜になったと伝わります。持ち帰った種の話が、いまも菜と土地と湯を結んでいます。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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