麺
栃木県 佐野市
佐野ラーメン
さちとあじ · FOOD & DRINK
青竹を跳ねて延ばした平打ちの麺を澄んだ醤油のスープに合わせる。縁が波打つ。
この場所の物語
誰にも買えなかった機械の代わりが、いまは町の名前と一緒に呼ばれています。この麺は、いまも青竹で打ちます。竹の端に体を乗せて、跳ねるように圧をかけて、生地を延ばしていくんですよ。そうしてできあがる麺は、まったく揃うことがありません。縁の波打つ、不揃いの縮れ麺になるんですよ。
内側に気泡が多いので、熱が通りやすくなっています。短い時間で茹で上がって、腰の強い舌ざわりになるのだそうです。始まりは大正のころ、中国の料理人がこの打ち方を伝えたのがもとだと言われています。スープは、佐野の水で作る醤油味であっさりしています。市内には100年を超える老舗を含めて、150を超える店があるそうです。
青竹が残っているのは、家族でやっている小さな店が多かったからだといいます。高い製麺機を買えなかったのかもしれない、という見方もありました。道具の話が、そのまま味の話になっているんですよ。誰にも買えなかった機械の代わりが、いまは町の名前と一緒に呼ばれています。買えなかったことが、そのまま看板になりました。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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