温泉
この場所の物語
山あいの空気が、すこしひんやりしている。国東半島の端っこに、こんな湯があるんですよ、と教えてもらわなければ、たぶん通り過ぎてしまう場所です。杵築の市街地から車で走ること十数分、山香温泉はそんなふうに、ひっそりとそこにあるんです。
ナトリウムの塩化物泉と炭酸水素塩泉、ふたつの泉質を持っているのがちょっとふしぎで、浸かってみると肌にじわっとなじんでくる感じがする。杵築市山香温泉センターは地域の人たちが日常的に歩いてくるような場所で、よそ者もその輪のなかにそっと入れてもらえる雰囲気があるんだなあ。
長く滞在する人にとっては、生活の湯として使える手ごろさがうれしい。訪日客にとっては、観光地化されていない素のままの地域湯という固有性がある。宿泊施設の風の郷が休業中なのはさみしいけれど、この静けさ自体が、ここの時間の流れを正直に語っているようです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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