丼・飯
島根県 津和野町
うずめ飯
さちとあじ · FOOD & DRINK
刻んだ野菜と豆腐を椀の底に置き、飯で覆って出汁をかける。具が飯の下に隠れる。
この場所の物語
見られないために作られたものが、そのとき見られてしまいました。出てきたものは、ただの飯にしか見えません。椀に白い飯が盛ってあって、それだけなんですよ。ところが箸を入れると、下から人参や椎茸や豆腐が出てきます。具を椀の底に置いて、おろした山葵を敷いてあるからです。
その上から、飯で覆って隠してしまうわけです。そこへ出汁をかけて、茶漬けのようにして食べていきます。食べ進むほど、椀の中の色が増えていくんですよ。江戸のころ、この土地は倹約を言いつけられていました。よい物を食べていると悟られたくなかったのだそうです。
いや、具があまりに粗末で人に見せたくなかった。由来はこの2つが伝わっていて、どちらとも決まっていません。出すときも食べるときも伏し目がちにする、という習わしまで残っているんですよ。1939年、宮内省が全国の郷土料理を調べたときのことです。この飯が、そこで選ばれてしまいました。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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