麺
広島県 呉市
呉の細うどん
さちとあじ · FOOD & DRINK
細く柔らかい麺を煮干しと昆布の汁で食べる。短い時間で出せる形が港で残った。
この場所の物語
急ぐために細くした麺が、急がない日にも出てきます。麺の太さは3ミリから4ミリほどで、ふつうのうどんよりずっと細い。理由は、この町にあった海軍工廠にあるのだそうです。戦前、そこで働く人が大勢いました。多いときには、何万人という数が働いていたのだそうです。
その人たちへ手早く出すために、麺は次第に細くなり、柔らかくもなっていったのだそうです。細ければ茹でる時間が短くてすみますし、汁もよく絡みます。そのうえ、食べる時間まで短くなるんですよ。何かあれば、すぐに仕事へ戻ることができます。工廠の都合が、そのまま麺の太さを決めていたわけです。
出汁には昆布、鯖節、うるめ節、それに湾の向こうの江田島の醤油を使う店があります。二重にした特別な鍋で湯煎しながら引くと、口当たりが柔らかくなるのだといいます。その工廠のほうは、もう無くなりました。それでも、この町の人はいまも細うどんを選んでいます。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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