漬物・発酵
東京都
くさや
さちとあじ · FOOD & DRINK
古い漬け汁に魚を漬けて干す。匂いは強く、味は塩気と旨みが濃い。
この場所の物語
塩を惜しんだ結果が、いまはこの島の名前になっています。新島は火山の島で、地下の水がたいへん豊かなところでした。だから、きれいな流れで魚を何度も洗えます。洗うのに水を惜しまなくていい島でした。ただ、稲の作れない島では、作った塩を年貢として幕府へ納めていたんですよ。
塩は貴重品で、無駄には使えません。それで、魚を浸した塩水を捨てずに、水と塩を継ぎ足しながら、大事に繰り返し使いました。長い年月のあいだに、魚の身が溶け合い、菌が生まれ、液のほうが熟れていく。継ぎ足しながら200年、300年と使う桶もあるといいます。そうしてくさや液ができたのだそうです。
使う魚は、むろあじが代表で、飛魚も鮫もうつぼも使えます。明治より前は、塩汁干と呼ばれていました。臭いという言葉から名が変わったのは、それより後のことです。作っているあいだの匂いは、噂どおりに強い。ただ、焼くと、匂いより先に香ばしさのほうが立ってくるんですよ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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