鍋・汁
新潟県
のっぺ
さちとあじ · FOOD & DRINK
里芋の粘りでとろみを付けた煮物。貝柱や鮭を入れ、冷たいまま出す家もある。
この場所の物語
人を迎えている家の合図のようなものなんですよね。汁ものというより、煮ものに近い一品です。里芋をたくさん入れて、そのぬめりでとろみを付けます。片栗粉でとろみを足す家もあるそうです。呼び名も土地ごとに違って、こにも、大海、こくしょう、いとこ煮と、いくつも並びます。
昔は、出汁に貝柱を使っていました。いまは鶏肉や新巻の鮭を小さく切って入れることもあります。冬には、ととまめ、つまり鮭の卵をほぐして塩を混ぜて置いたものを、茹でて散らします。雪の深い土地なので、買い物に出られない日がありました。だから大鍋で作って、雪のなかへ鍋ごと埋めておいたそうです。
それで、冷たいまま食べる家があります。出るのは、祭りに法事に婚礼の日です。振る舞いのある日には、新潟のどこの家でもこれを作ります。誰も説明した覚えがないのに、皆がそのことを知っています。台所から鍋が出てくると、今日は人が来る日だと分かるわけです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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