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この場所の物語
防府天満宮の参道を歩いていると、門前町の石畳と、遠くに見える臨海工業地帯の煙突が、同じ視界に収まるんですよね。そのちぐはぐさが、この土地のほんとうの顔なんだと思う。
周防国の国府が置かれた古い地であることを、周防国分寺の金堂がしずかに教えてくれます。奈良時代からの礎石の上に、いまもふだんの暮らしが重なっている、そういうぐあいの場所なんです。毛利邸の庭園を散歩しながら、PCを開いて仕事をする午後があったとしても、なんとなく似合う気がする。
佐波川の鮎や天神鱧という食べものが地元にあって、向島や野島の漁港が今日も動いている。瀬戸内の島をいくつか抱えた市域は、海と平野と山が、大平山のほうまでゆったりと続いています。種田山頭火の墓所がある護国寺に句碑を読みに行くような、すこしゆっくりした時間の使いかたが、この土地にはよく似合うんだなあ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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