image · pastoral × balanced (proxy)
この場所の物語
栗かの子の甘さって、しつこくないんですよね。口の中でほろりとほどけて、それでおしまい、という感じで。小布施の栗菓子の店や桝一市村酒造場の蔵が並ぶ通りを歩いていると、江戸の時代からの商いが、いまもふつうに続いているんだなあ、と思う。
北斎館に入ると、葛飾北斎の肉筆画が静かに壁にかかっていて、観光地というより、ちょっとした勉強部屋みたいな空気なんです。まちとしょテラソという図書館には鴻山文庫の蔵書もあって、散歩のついでに本を読んで、また歩いて、という一日がつくりやすい。千曲川と松川が流れる盆地の地形が、町をほどよくまとめているのも、居心地のよさに関係しているんだと思う。
岩松院の八方睨み鳳凰図を天井に見上げたあと、道の駅オアシスおぶせで地元のきのこやりんごを買って帰る、という動線が自然に成り立つのが、この町のおもしろいところで。境内アート小布施や北信濃小布施映画祭みたいな催しも続いていて、古い蔵と現代のつくり手が、同じ通りでならんでいる。どこかよその国から来た人も、長く住んでいる人も、たぶん同じ場所でちがうものを見ているんだろうなあ、とふしぎでいいなあ、と思う。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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