温泉
この場所の物語
手のひらに受けると、とろっとした重さがある。それが媛彦温泉のお湯なんです。地下1000メートルから自噴してくるアルカリ性のお湯は、肌にぬるぬるとなじんで、浸かったあとすこし自分の皮膚が変わったような気がするんだなあ。もともとは伊予宝塚温泉という名で1997年に発見されたこの湯は、松山市内の平地にひっそり湧いている。
長く滞在する人には、ふだんの夜に歩いて浸かりにいける場所として、生活のリズムに自然に入ってくるんです。訪日客にとっては、観光地ではなく地元の人たちが使う湯に出会えるという、ふしぎなうれしさがある。媛彦温泉やたかのこの湯に来ているのは、ほとんどが近所のひとたち。
その空気ごと、泊まるように歩いてみると、松山という街の素の顔が見えてくる気がします。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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