笠間焼の器を手に取ると、土の粒子がそのまま指先に残るような、あの少しざらりとした感触があるんですよね。涸沼川の流れる笠間盆地に、ものをつくる人と、ものを信じる人が、ずっとまじりあって暮らしてきた土地なんだなあ、と思います。茨城県陶芸美術館や茨城県立笠間陶芸大学校があって、陶芸をほんきで学びたい人が自然に集まってくる、そういう場所でもあるんです。
友部駅で常磐線と水戸線が交わっていて、秋葉原方面への高速バス「関東やきものライナー」も出ているから、東京とのあいだを行き来しながら、ここにいる時間をたっぷり使う、という暮らしかたがしやすいんです。道の駅かさまに立ち寄ると、栗や菊など、この盆地でとれたものがならんでいて、ふだんの買い物がそのまま土地を知ることになる、いいぐあいがあります。
笠間稲荷神社の門前をすこし歩くと、参拝客の流れと、陶器を見にきた人の流れが、さりげなくまじっていて、それがこの町のふつうの景色なんだなあ、と気づきます。合氣神社や愛宕神社まで足を延ばすと、信仰とものづくりと自然が、ちいさな盆地のなかにぎゅっと重なっていることが、からだでわかってくるんですよね。
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一日では、たぶん足りない。
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