漬物・発酵
高知県 土佐市
土佐の本枯節
さちとあじ · FOOD & DRINK
鰹を燻してから黴を付け、乾かす工程を繰り返す。削ると薄い花のようにめくれる。
この場所の物語
困りものが、そのまま工程の名前になりました。鰹節を燻す製法は、土佐の宇佐浦で始まったとされています。紀州から来た角谷甚太郎という人が、1670年代に焙乾の技を編み出しました。100年ほどのちに、土佐の与一が改良して、鰹節に黴を付けるんですよ。その黴は、初めのうちは困りものでした。
大阪へ送るあいだに、黴が生えてしまうからです。ところが、良い黴を付けてよく乾かせば、悪い黴が防げるとわかりました。さらに、大阪から江戸へ送るとまた黴が吹きます。それを何度も拭き取るうちに、あることに気づいたそうです。拭いたもののほうが、旨みが増していたんですよ。
そこから、本枯節が生まれることになります。黴を付けて干すのを、4回より多く繰り返していくんですよ。竹の蒸籠で煙に当てる手火山式の焙乾も、この土地の技になります。削ると、薄い花のようにめくれてきます。困りものを工程に組み込んだ人が、そこにいたわけです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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