畑の土のにおいが、西武線の改札を出るとすぐに鼻に届く気がするんです。
清瀬は、武蔵野台地の上にある農のまちで、市域の広い部分が緑地や農地として残っています。ニンジンやホウレンソウ、それにパクチーまで育てている畑が、住宅地のすぐ隣にあって、そのごく近さがちょっとおもしろいんですよね。にんじんジャムやにんじん焼酎というものまで生まれているのは、根菜と暮らしがほんとうに近いところにある証拠だと思います。
清瀬市郷土博物館には、先人の暮らしを体験できる伝承スタジオがあって、歴史と民俗の展示が丁寧に並んでいます。縄文の時代からずっと人が住んできた台地の上に、いまも野菜を育てながら暮らしている人がいる、その連なりをすこし感じられる場所なんです。
東京に通いながらここに部屋を借りる人にも、ひと月だけ滞在してみる人にも、畑と住宅地が地続きになっているこの風景は、たぶん、ふだん見慣れているものとはすこし違う手触りで届くんじゃないかなあ。金山緑地公園をぶらぶら歩いて、スーパーでニンジンを買って帰る、そういうひとこまが、ここではごく自然にできるんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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