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この場所の物語
吉野材を育てる森が、紀の川の源流までずっと続いているんですよね。川上村は、その水の出どころにある村で、木を植えて、育てて、伐って、また植えるという仕事が、ここでは何百年も続いてきた。
三ノ公川のトガサワラ原始林は、日本固有種の木が人の手をほとんど借りずに立ち並ぶ場所で、林業の村に残るその静けさは、すこし、ふしぎな重みがあります。吉野林業の発祥の地として日本遺産にも名を連ねていて、木の文化のいちばん奥にある場所、という感じがするんです。
山の奥へ進んだところに、入之波温泉があって、吉野川源流域の湯に浸かりながら、PCも電波もいったん遠ざけてみる時間が、ここではごく自然に生まれます。白鬚岳をはじめとする台高山脈の急峻な山地に囲まれた地形は、どこか外の世界とは別の時間が流れているようで、長くいるほど、ふだんの暮らしの輪郭がくっきりしてくる気がします。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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